ファールはダメ?小学生で覚えなければいけないこととは。

日本の小学生に最も教えなければいけないことって何でしょうか。
私は25年のサッカー生活を経て辿り着いた答えを今回は紹介いたします。
小学生で覚えなければいけないこととは。

一言で言うとわかりにくいかと思いますので、いくつか言い換えて紹介してみますと…
闘うということ。
詳しく言うと…
死んでも負けないということ。
負ければ終わり(昔の戦争で言うと死ぬ、国(領土)が奪われる)ということ。
己の全存在をかけるということ。
自分が持っている力(走る、ドリブル、パス、シュート、ディフェンス、声を出す、動く、性格)全て使えるものは使うと言うこと。
負けた物に与えられるものは何もないということ。
勝った者にのみ褒美は与えられるということ。
負ければそこで終わるということ。
こういったことだと思います。
脱・敗者の美
日本では負けても尚、プロセスに注目し、「よく頑張った」と言われることがあります。
一生懸命やって、怪我をしたら可哀想だと言われる目が向けられます。
これらは捨て去られなければいけない考えだと思います。
シンプルな結果に注目するからこそ、無駄な努力は淘汰されていき、本当に効果のある努力が報われるのです。
敗者は敗者です。負けたんです。勝てなかったんです。
怪我をしたら終わりです。それで練習も試合もできなくなることもあります。
そんな人はいくらでもいます。
そうならないのも上に行くための手段です。
ただ、危機的な怪我から復帰する人もいます。そうでない人もいます。それはその人次第です。
負ける努力を吐き捨てる勇気を持たなければ、我々は何事においても負けてばかりのままではないでしょうか。
私は子ども達に「2位以下は全て意味がない」と伝えています。
脱・巧い選手
サッカー選手として評価されるのは「優勝したチームで活躍した選手」のみです。
変なプライドを持った上手いだけの選手は淘汰されていきます。
(I長、U佐美、Y口蛍、K武など、上手くとも海外で活躍できずに尻尾を巻いて帰ってきた選手は数多くいます。)
評価されるのは上手い選手ではなく、「活躍する選手」です。
超簡単に言うと点をたくさん取る、たくさんアシストする、たくさんシュートブロックする選手です。
直接的にも間接的にもそういった攻守の要点にからみ、存在感を発揮する選手が試合では重宝されます。
もちろん巧さは必要不可欠の要素ですが、それだけで満足する選手、相手を抜いたり、綺麗なパスを出すことに悦を感じている選手の尻を激しく叩かねばなりません。
そういった選手こそ、現状に満足させず、日本ではなく、世界を見て羽ばたかせることが重要です。
大きな目標を常に描かせ、それを定着させる方法はこちらにまとめたので読んでみて、ぜひ大きな目標をインストールさせ、それを常に心に持たせるようにしてみてください。
ファールはしてもいい。
え?そんな汚いこと教えていいの?と思われるかもしれません。
でも言いたいことはそうではありません。
まずは「死んでも負けない」という気持ちを表現させる。
これが重要なんです。その結果としてファールで相手を倒してしまった、という流れならそれはまず喜ばれるものです。
(嫌がらせとか勝つための意思の表現以外なら論外とします。)
ファールをした後に大切なこと。
それはそのプレーの気持ち(絶対止めようと思ったこと)は十分に褒めます。
そしてその後にファール(反則)であると教えることです。
この順番を間違えないようにしてください。
大事なのはまず、そこまでしても止めたいという気持ちは抑えないということです。
その後にルールを教えることで、徐々にルールの上で相手を死ぬ気で止める術を学んでいけばいいんです。
しかし、ルールを遵守させると、それに押されてしまい、気持ちが育ちにくくなってしまいます。
「ルールの中で思いっきりいけ!」というと、本当に大事な要所で何がなんでも止めてやる!!!というファール覚悟の鬼のディフェンスには繋がりにくいです。
リアルガチの世界のサッカーでは止める手段であれば相手の骨をも折るような覚悟で止めにきます。
解りやすいのはこういったクラシコでのやりとりです。
本当に自分たちのチームの歴史と誇りと全てを賭けた試合では心臓を取り出して、それを90分で取り合うかのような、壮絶な闘いが繰り広げられます。
その気持ちを持ってルールを守らせる。
気持ちそのままで、ルールを教えていき、その線引きが出来てくると、最高のディフェンスができるようになります。
こんな感じで。↓↓↓
まずは「闘いである」ということを解らせる。

これが日本の小学生に最も教えなければいけないことです。
これが出来ない限り、日本が世界に通用する日は来ないでしょう。